中古物件を購入した場合、少し手を加えてから住み始めるケースが多いでしょう。リフォームやリノベーション・建て替えなど、いろいろな改修方法があります。なかでも建て替えは、新築と同じように一から作り直すため、夢のマイホームを実現しやすい方法です。ここでは、中古物件を建て替えるメリットとともに、建て替えの手順や確認事項についてご紹介します。
1.中古物件を建て替えるメリット
中古物件は築年数によっては老朽化していることもあるため、建て替えを選択肢に入れる人も多いでしょう。建て替えのメリットとしては、次の2つがあげられます。
1-1.築年数がリセットされ快適な住み心地
築年数が古い中古物件は、建物の老朽化や設備の劣化など、進んでいる可能性があります。そのため、修繕やメンテナンスの費用が掛かるだけでなく、住み心地や安全性にも影響を及ぼします。中古物件を建て替えることで、新築物件と同じように築年数がリセットされ、長く住み続けられるでしょう。
1-2. 間取りや設備など自由に選べる
建て替えは、間取りや設備などを自由にカスタマイズできるという点もメリットです。自分の好みやライフスタイルに合わせた住空間を作り上げられるため、快適さや使い勝手が向上します。現在の建築基準や技術に合わせて設計された、快適な住環境を実現できるでしょう。また、耐震性や断熱性なども向上するため、安全性やエネルギー効率も高くなります。
2.中古物件を建て替える手順
中古物件の建て替えは、以下の手順で行うのが一般的です。これらの工程が完了するまでに掛かる期間の目安は、6ヶ月から1年ほどです。
2-1.ハウスメーカーを選ぶ
大手ハウスメーカーや工務店、設計事務所などから選定します。適切な業者を選ぶためには、実績や評判、価格などを比較し、複数の見積もりを取ることが重要となります。総合的に比較して、最善の業者を選びましょう。
2-2.資金調達
建て替えのために必要な資金を確保します。購入資金が足りない場合は、住宅ローンに申し込みましょう。本人確認書類やハウスメーカーの見積書など、複数の書類が必要になるので準備は早めにしておきましょう。
2-3.請負契約を結ぶ
ローン審査に通るなど、資金調達のめどが付いたらハウスメーカーと請負契約を結びます。契約の際には、間取りなども再度しっかり確認しましょう。
2-4.解体工事
解体工事では、建物の壁・床・屋根・基礎など、構成要素を一つずつ取り除きます。地中に埋設物があった場合、追加の撤去費用が掛かるので注意が必要です。居住している物件を建て替える場合は、解体工事が始まる前に仮住まいの場所を決めておく必要があります。
2-5.建築工事
解体工事が完了し、法務局で建物滅失登記を行ったら、建築工事を開始します。基礎工事は重要であるため、しっかり行われているか確認するためにも、頻繁に足を運ぶようにしましょう。
2-6.工事完了・登記手続き
工事が完了したら、建物表題登記もしくは抵当権設定登記を行います。また、残金の清算も行い、ローンがある場合は返済を開始します。
3.中古物件の建て替えの前に確認すべきこと
中古物件を建て替える前には、いくつか確認すべきことがあります。そもそも建て替えができなかったり、費用が高くついてしまったりするため、注意が必要です。
3-1.再建築不可物件でないか確認
再建築不可物件とは、建築基準法の接道義務を満たしていないため、建物を建て替えられない土地のことを指します。取得費用が安いなどの利点はありますが、中古物件で購入しても建て替えができないので注意しましょう。購入前に、再建築不可物件でないか確認しておく必要があります。ただし、全く手を加えられない、というわけではなく、リフォームやリノベーションを行うのは可能です。
3-2.地盤に問題がないか確認
中古物件を建て替える場合、地盤に問題がないか確認しておくことも大切です。地盤に問題があると判明した場合は、地盤強化のために固化剤を土に混ぜるほか、コンクリートの支柱を埋め込むなどの作業を行わねばならず、余分な経費が掛かります。広さによっては、100万円以上掛かることもあります。
3-3. 土地の境界が明確であるか確認
個人の売主から購入する場合、境界が明確であるか事前確認が必要です。曖昧な場合は、境界確定測量を土地家屋調査士に依頼して、境界を確定させましょう。
4.まとめ
中古物件を建て替える場合は、事前に再建築不可物件でないか確認することが大事です。また、余計な費用が発生しないように、地盤も調べる必要があります。事前調査をしっかり行い、快適な家に建て替えましょう。
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